自分さえよければいい人が幸せになれない理由【まずは他人を喜ばせる】

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最終更新日 2024年5月15日

多くの人は「傷つけたこと」ではなく「傷ついたこと」ばかりを思い出す。

「助けられたこと」ではなく「助けたこと」ばかりが浮かんでくる。

「他人のこと」ではなく「自分のこと」ばかり考えてしまう。

人は自分を中心に物事を考える癖がある。

何事も主観的に捉え、自分目線で一つひとつの物事と向き合っている。

「他人のことよりも、まずは自分のこと」とよく言われるように、他人の問題には口を突っ込まず、余計なことは考えずに自分の人生に集中しろと言われる。

たしかにそうだ。

自分の人生や状況、環境が好ましくないのに、他人や周りのことばかり気にしていても仕方がない。

他人を幸せにできるのは、自分が幸せになっているからこそできることである。

でも、それは本当にそうだろうか?

 

「自分さえよければいい」は間違い

「他人を幸せにできるのは、自分が幸せになっているからこそ」というのは、本当にそうなのだろうか?

ホームレスは他人を幸せにはできないのだろうか?

自分の人生に満足していなければ、他人を満足させることはできないのだろうか?

まずは自分が幸せになるためには、他人や周りは放っておいてもいいのだろうか?

アドラー心理学で有名なアルフレッド・アドラーは、「幸せになりたいのであれば、他人を喜ばせることをせよ」と述べている。

これはさきほどの、「自分→他人」という流れで幸せを考えるのとは違う。

まずは他人を幸せにする。それから自分の元に幸せが訪れるという流れだ。

アドラーは、「今自分が不幸だと思っている人は、自分のことばかり考えているから不幸なのだ」とも述べている。

つまり、「自分さえよければいい」という考えが自分を幸せから遠ざけてしまっているのだと。

だとすれば、一般的に言われている「まずは自分。それから他人のことを気にかけろ」という風潮は間違いということになる。

自分のことに集中するのは、充実した人生を送りたいと思うからだ。

でも、人生の目的が「充実や幸せ」であり、「自己中心的に生きること」ではないのであれば、「自分さえよければいい」と思うことには意味がなくなる。

 

「自分さえよければいい人」は幸せから遠ざかる

多くの人は人生を目的に向かって生きているのであり、手段に生きているわけではない。

あえて遠回りを楽しむタイプの人でもない限り、目的から遠ざかる行動をしたいと思う人なんていないだろう。

しかし、私たちはそれを大真面目にやっている。

幸せと充実を求めて、「自分さえよければいい」と自分のことばかりに集中している。

はじめに述べた、「傷つけたこと」より「傷ついたこと」、「助けられたこと」より「助けたこと」、「他人のこと」より「自分のこと」を考えるのは、幸せになりたいという目的があるからだ。

でも、人は目的に沿って合理的な行動をするのが苦手である。

本当なら、目的から論理的かつ合理的に道筋を立てて行動すればいいのにも関わらず、つい目先の欲に飛びついてしまう。

自分が「されたこと」よりも「したこと」を考えるのは幸せにはつながらない。

普通は「されたこと」に対して感謝を述べ、「自分のためにしてくれた」という事実が喜びにつながる。

一方、「したこと」ばかり考えている人は、次第に見返りを求め、「自分はこんなにしてるのに、相手はなにもしてくれない」と不満を述べる。

これのどこが幸せなのだろうか。

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他人や社会に目を向ける

「自分さえよければいい」と思ったり、自分がしたことばかりを考えるのは、人間が自己中心的な生き物だからにほかならない。

決してあなたの性格が悪いわけではなく、人間とはそういう生き物なのである。

私たちは、自己中心的に考えざるを得ない脳と心を持って生まれたのだ。

しかし、だからといってそのまま何もせ「自分さえよければいい」と思って生きていればいいわけではない。

ここまで述べたとおり、「自分さえよければいい」と自分ばかりに集中して生きている人や、自己中心的に生きている人は往々にして不幸になる運命にある。

ではどうすればいいのか?

人間が自己中心的な生き物なのであれば、意識的に他人や社会、自分の周りのことに目を向けるしかない。

自分の人生を蔑ろにするのではなく、自分のやるべきことや、やりたいことをやりつつ、他人や社会、周りの環境にも目を向けるのである。

他人のために生きることが、自分のために生きることになる。

2024年5月10日

 

「自分さえよければいい」人生の先に幸せはない

「自分さえよければいい」と考えている人と、仲良くなりたいと思う人はいないだろう。

自己犠牲的な考えを持つのは避けるべきだが、自己ばかりに執着してもいけない。大事なのは両方のバランスだ。

極端な生き方は極端な不幸を招きやすい。

スキルはひとつに特化したほうが役立つが、生き方は一つに特化してはならない。人生に何よりも必要なのは柔軟性なのだ。

私たちは大人になるにつれて、「自分さえよければいい」とつい自分本位で物事を考えてしまいがちだ。

まずは自分、まずは自分と、自分さえよければ周りの物事もうまく進むと思っている。

でもそうではない。真理は得てして大半の人の真逆にあるのだ。

必死に努力してるのにどこか虚しさを感じたり、自分の好きなことばかりやっているのに空虚感を感じる人は、一度立ち止まり、「自分さえよければいい」となっていないか考えてみよう。

「自分さえよければいい」と思っていても、その先の人生にはあなたが求めているものはないのだから。

「利己的」と「利他的」ではどっちのほうが幸せに生きられるのか。

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